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2011年6月26日 (日)

目で見て感じなければわからないこと~被災地に行って~

今回被災地のふたつのクライアントからほぼ同時に設計の依頼があり、はるばる宮城県まで行くことになった。
 
交通手段は悩んだ末に車。
営業担当と二人で交代しながらの運転だ。
 
金曜日の夕方に出て途中の佐野SAで一泊。
翌日は朝4時半に出発、4時間掛けてまずは塩釜市へ入る。
 
まず目につくのが傷ついた建物。
瓦は剥がれ落ち、外壁には亀裂が入り、地盤沈下で基礎と地盤が分離している。
 
さらに海岸に近づくと、ある場所から急に状況が一変する。
あちこちの建物の1階の入口は破壊され、ブルーシートでふさがれている。
 
Dscn0491  
 
何艘もの船が陸に打ち上げられ、傾いたままになっている。
道路はうねり、砂や泥が浮いている。
信号は動かず警察官が誘導している。
  
複雑な思いを胸に地元の担当者とお会いする。
その彼が話したことは・・・
 
この場所は入り江になっているおかげで、津波の被害は比較的少なかった。
それでも1mの波がやって来た。
 
家が流されて避難所で暮らしている社員がいる。
車も流され使い物にならない。
 
裏山は崩れ、大きな岩がいくつも落ちてきた。
 
会社の床はヘドロだらけになった。
ようやくきれいにはなったが、壁は水を吸って膨らんだままだ。
 
隣の大型スーパーは今日ようやく営業が再開できた。
 
今でこそ笑っていられるが、当時は相当に打ちのめされた。
それでも立ち上ろうとみんなでがんばっている。
 
流された機材を購入したい。
でもスポンサーが半減し、かけられるお金がない。
 
壊れた建物を新しくしたい。
でも周りのことを考えると自分たちだけがよくなっていいのか。
 
本当は津波の来ない場所に移転したいが、それも出来ない。
 
「大津波はまた確実に来る。」と、どこかの学者が言っていた。
その恐怖に怯えながらも、またここで生きると決めた。
 
そうやって淡々と話す彼らの圧倒的な言葉の重みを前にして、我々はただ頷くしかなかった。
 
これが現実・・・
 
「できればもっと被害の大きな場所を見てほしい。」と最後に言われるが、次の打合せまで時間がない。
 
後ろ髪を引かれる思いでこの地を離れる。
 
 ・・・続く。
 

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